有給休暇取得義務化を喜ばない社畜が沢山いる
こんにちは、セイです。
ようやく今年の4月から有給休暇の取得義務化が始まります。
しかし、全員ではなく、対象が限られているので要注意です。
対象は年次有給休暇を10日以上付与される場合のみです。
パート等、週所定労働時間数が30時間未満であっても、勤続年数や週所定労働日数によって10日以上であれば対象となります。
なお、年次有給休暇の付与日数は以下の通りです。 (ちと見づらいですが)
勤続年数 | |||||||||
週所定労働時間 | 週所定労働日数 | 年間所定労働日数(週以外の期間によって労働日数が定められている場合) | 6ヵ月 | 1年6か月 | 2年6ヵ月 | 3年6ヵ月 | 4年6ヵ月 | 5年6ヵ月 | 6年6か月 |
30時間以上 | 10 | 11 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 | ||
30時間未満 | 5日以上 | 217日以上 | 10 | 11 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 |
4日 | 169~216日 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 13 | 15 | |
3日 | 121~168日 | 5 | 6 | 6 | 8 | 9 | 10 | 11 | |
2日 | 73~120日 | 3 | 4 | 4 | 5 | 6 | 6 | 7 | |
1日 | 48~72日 | 1 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 |
週の労働時間が同じでも、週の労働日数によって付与される休暇日数が変わってくるのが謎です。
例えば週20時間でも1日4時間の週5日間勤務なら勤続年数が6か月で対象となるのに、1日5時間の週4日勤務なら勤続年数が3年6か月と3年もの差が出てきます。
毎日働いたほうが得だよってことなんですかね?
この辺りも問題だと思いますが。単純に労働時間で比例するようにしてはダメなんでしょうか。
それにしても。
有給休暇取得が義務化されて嬉しくないと答えている人が26%もいるんですね。いやはや驚きです。社畜根性丸出しです。どんだけ働きたいんだよ。別にお前がいなくても会社なんて回るって。
因みに私がアンケートに答えるとしたら「嬉しくない」に1票です。
理由は「今更過ぎて物足りないから」です。
平成29年度の調査結果によると、日本人の有給休暇平均取得日数は9.0日、取得率は49.4%となっています。
今更5日間義務化しても、恩恵を受けるのは一部のブラック企業で働いている人だけでしょう。それにたった罰金30万円程度でどれほど抑止効果があるのか。
不足日数×人数×30万×5倍くらいの罰金を科さないと罰金払ってでも有給を取らせない会社がありそうです。
私が以前勤めていた会社では、有給休暇取得日数の目標を年10日以上と掲げており、実際に10日以上取得する社員は多数いました。勿論、年1~3日程度しか取得しないような人もいましたが。
なので多少底上げにはなるものの、今更取得日数が5日以上義務化になったところであまり影響はないと思われます。
私も「会社がそういう目標を立てているのだから」、『遠慮して』年10日程度は取得していました。どうせ2年を越えたら余った休暇は無駄に捨てているだけなのだから。できれば年15日くらいは休みたかったですね。
政府は有給休暇取得率を2020年までに70%程度にまで上げたい考えのようですが。
であれば、今更この程度を義務化するのではなく、「対象は労働者全員にして、付与した有給休暇日数の50%以上を取得義務化し、かつ義務化された日数の50%以上を連続で取得させること。また付与した有給休暇の70%以上取得することを努力義務とする。さらに、3年以内に取得義務日数を50%から60%に変更する。」
どうせなら、これくらい強烈にして欲しいものです。
有給休暇取得率の上昇を企業任せにしていたら目標の70%なんて後30年はかかりますよ。
これなら、例えば年14日有給休暇を貰っている人ならば7日は義務化され、4日間は連続取得する義務が生じます。
いきなりだと強烈すぎるから、来年は付与日数8日以上が対象、再来年は付与日数7日以上を対象にし、かつ付与日数の30%以上取得義務化など、段階的でもいいのでもっともっと推進してもらいたいものです。
仕事が回らないだの罪悪感があるだの、しのごの言い訳しているから有給休暇の取得率が主要国の中で毎年最下位なのです。
仕事なんて「生活費を得るためだけの手段」と割り切れば「罪悪感」なんて湧きもしません。
日本人は働きすぎと言われて久しいです。国や政府の制度に頼るだけでなく、労働者自身が「適度に働く」という意識を持つことが必要だと思います。
もっとも、「贅沢したい」から「沢山働いて稼ぎたい」のであればご自由に。働き方は人それぞれ。それにケチをつける気はありません。あくまでも私の考えです。ただし、それを周りに強要してもらっては困ります。
ではまた。